思い出をたどる

私たちは豪華な祭壇をつくったり
演出を入れることが
供養だとは思っておらず
落ち着いた空間で
ゆっくり故人様を
思い出す時間を作ることが
葬儀の大切な役割だと
思っております。
しかし、葬儀を執り行うことだけで
死別の悲しみから立ち直る
というわけでもありません。

葬儀後にお花のお届けを
1週間に一度させていただくのですが
(29.8プラン~)
なかなか、寂しさから立ち直れない
とおっしゃるご家族がいました。
頭ではわかっていても
感情が追い付かないときもあります。
どれだけ看病をしつくしても
もっと出来る事があったのではないかと
思ってしまったり
死を覚悟していても
亡くなるときは突然だと
思ってしまうこともあります。

死別の悲しみは自然なことであり
いつになったら立ち直れるという
確証なんてありません。
仏教に愛別離苦という
という言葉があります。
「愛する者とはいつか離れなければ
 ならない」という意味です。
歌人たちは古く万葉の時代から
「かなし」に様々な漢字を
当てていたそうです。
悲し、哀し、
そして愛し
また美しもかなしと詠みました。
愛することは悲しいことだと
言うのです。
いつか別れる、喪うからです。
でも、そういう体験こそが
美しいのだと日本人は
知っていたというのです。
もともと、和歌は大切な人を
喪った悲しみから始まったという
説もあります。
悲しい、寂しいという感情を
ありのままに受け止める事
そして
家族で思い出を語り合ったり、
好きだったものを
食べに行ったり、
写真を連れて
旅行に行ったり、
故人をたどる旅をしてみるのは
いかがでしょうか。
また、
「葬儀とは自分の力だけでは
 立ち向かえない
 悲嘆に向き合うための
 器でもあると思う」
と言った方もいました。

仏教の場合なら四十九日、納骨、初盆、一周忌
などを通して感情を器に納めていくこと
も大切なことだと思います。

瀬戸内寂聴さんが日にち薬という
言葉を使っていたのを聞いたことがあります。
時間が解決してくれるという意味でしょうが
その通りだとも思います。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です