今回は十三宗派のひとつ
真言宗の開祖・空海について
簡単にまとめました。
空海は四国の讃岐国(香川県)
に生まれたとされてます。
生誕は宝亀5年6月15日。
生年月日については空海に
密教の奥義を伝授した
恵果の師にあたる不空の入滅と
同日であることから創作ではないか
とも言われています。
空海は佐伯氏の一族で地域では
「いいとこの子」でした。
15歳で都に上がり
18歳で大学に入り
儒・道・仏のいわゆる「三教」を
習得します。
大学は1~2年で去っており
それから24歳の時に
「三教指帰」を著すまでの
動向ははっきりしてません。
一説では山岳修験者として修行を
していたのではと言われています。
そこから31歳の渡唐時までの
動向もはっきり
わかっていないそうです。
山岳修行、出家得度、中国へ密航していた
などなど
様々な説があります。
空海には伝説的な話も多いのですが
謎めいた半生が人々の想像力を
掻き立てたのかもしれません。
ともあれ、遣唐使船団の乗員に選ばれ
長安にたどり着きます。
この時に青竜寺の高僧・恵果から
密教の奥義を伝授され密教のすべてを
吸収することになります。
ちなみに真言宗で唱える
南無大師遍照金剛の遍照金剛は
阿闍梨の灌頂を受けた際の灌頂号です。
帰国後、嵯峨天皇から高野山を賜り
金剛峰寺を完成させ
真言密教修行の聖地としました。
もう一つ忘れてはならない寺院に
東寺(教王護国寺)があります。
東寺は京都鎮護の寺という意味もあり
空海は嵯峨天皇から与えられたこの寺を
真言密教の根本道場としました。
この二つの寺院を得て真言密教の
基礎を確立し、62歳の入滅(入定)
するまでの間、独自の思想(真言密教)
を完成させていきます。
その代表的著作が
「秘密曼荼羅十住心論」です。
また、総合学問機関「綜芸種智院」を
開設します。
この機関は庶民にも教育の門戸を開いた
画期的な教育の場であり
後世に与えた影響も大きいものでした。
ちなみに密教とは大日如来の教えであり
空海は密教には2つの秘密があると言ってます。
1つは如来秘密
1つは衆生秘密
大日如来の教えを理解するためには
修行をしなければならないと
教えています。