直葬を自分で・・・DIY葬を考える

葬儀の知識

ネットの記事でたまに見つける
DIY葬。
簡単に言えば
葬儀社を入れずに
自分たちで葬儀を執り行おう
という趣旨のようです。
確かに少人数での直葬と仮定すれば
出来ない事もないかもしれません。
柩や骨壺はAmazonでも
購入できますし
自家用車で搬送や出棺することも
不可能ではありません。
葬儀社自体認可が必要なわけでも
ありませんので
公営火葬場なら火葬できるのでしょう。
文章にすれば出来そうですが
実際はとても難しいと
言わざるを得ません。

色々な場面を想定してみました。

柩や骨壺は逝去前に準備しておく
必要がありますが、いつ亡くなるかも
わからない中、
自宅に保管しておくのでしょうか。
心情的にどうなんでしょうか。
これは家族の考えによっては
別に気にしないということになる
かもしれませんが。

病院や施設で逝去された場合
自宅に搬送する必要があります。
自家用車搬送といいますが
お迎えに行けばわかりますが
病院や施設によってはご遺体が
安置場所から車まで距離が
あることもあります。
ご遺体搬送用の
ストレッチャーや布団は
ありませんので
車までシーツ等に包んで
抱えていくのでしょうか。
ご遺体は無理な体勢にすれば
当然出血や液漏れのリスクが
あります。
※病院で亡くなった後処置を
 してくれているので大丈夫と
 思うかもしれませんが
 経験上、専門知識をもって
 ご遺体の処置をしている
 ところはあまりありません。
 お着替えや清拭やお化粧は
 していただいているところも
 多いですがご遺体の死後変化や
 故人様の状況に合わせた
 処置という意味では
 ほぼ対策はなされていません。
 綿花を鼻や口に少し詰めている
 程度です。
無事に車に乗せれたとして
故人様を寝かせられる車でしょうか。
寝かせられる車として
自宅までずっと車の中でずれないよう
体を支えておくのでしょうか。
シートベルトをしたとしても
頭がすっぽり入る専用の枕がない場合
頭もずっとささえておかなければ
なりません。
何かで代用できるかもしれませんが。
もしくは柩でお迎えに行くかです。
ご高齢で痩せている場合なら
ご遺体を無理な体勢にしなければ
そこまで気を付ける必要はないかも
しれませんが
ハイリスクのご遺体で
車の中で液漏れや出血があった場合
どう対処するつもりでしょうか。
防水シートを用意しておくのか
家族なので車が汚れても気にしないと
考えるのでしょうか。

DIY葬は自宅安置が前提でしょうが
マンションやアパート、団地の場合
どうするつもりでしょうか。
専用のストレッチャーや布団なしで
ずっと抱えていくのでしょうか。
無事に自宅へ安置できたとして
火葬までには24時間の安置が必要です。
ご遺体の保全に必要な
ドライアイスがすぐ
手に入るのでしょうか。
最悪、保冷剤や氷で
代用すると考えても
ドライアイスと違い
温度が違うので大量の保冷剤や氷が
必要になります。
適切な処置や管理がなされていない場合
ご遺体が腐敗するリスクは高まります。
万が一ご安置中にそのようなことが
起こった場合どう対処するのでしょうか。
腐敗した場合は液漏れや出血、
臭気の発生お顔の変色など
取り返しのつかないことに
なる場合があります。
そうならないための
ご遺体の管理や処置を出来る方が
ご家族にいるのでしょうか。
そこも気にしないと
お考えなのでしょうか。

火葬するためには
役所へ診断書を提出したり
火葬場の予約をとる必要があります。
診断書の提出は
故人の本籍地か死亡地、
提出人の住所地の役所へ行って
火葬許可書へ変えるだけなので
ご家族でも出来るでしょうが
火葬場の予約はちょっとしたストレスに
なるかと思います。
火葬場によっては
専用の予約システムがあったり
電話予約であったりします。
電話予約でも火葬場へ連絡の場合と
住所地の市町村への電話予約で
あったりします。
個人でも公営斎場は
受け入れるのでしょうが
それらのやり取り、
確認をすべて
自分たちでするのでしょうか。
役所や火葬場も火葬に関することは
葬儀社とやり取りをするので
個人でするとなると
お互い戸惑うことと思います。
確認などで時間もかかると思います。

一番シンプルな直葬を例にとっても
ざっとこれだけのリスクがあります。
色々な条件が重なり万が一自分たちで
出来たとしても
相当疲れると思います。
おそらく故人様とゆっくり
お別れをするということは
出来ないのではないでしょうか。
ご遺体があるという非日常の中
知識も経験もない状態で自分たちで
ご遺体の搬送を行う
ご遺体の管理をする
葬儀の段取りをするというのは
想像以上に大変です。
探せば10万ほどで直葬をしてくれる
葬儀社はあります。
相談すればもっと安価な方法を
提案してくれる葬儀社もあります。
おそらく直葬と仮定して比較すれば
数万円の差ぐらいだと思います。
経験したことがある方は解るでしょうが
葬儀は精神的にも肉体的にも
大変です。
DIY葬をした方を知らないので
真実は解りませんが
DIY葬を勧める方は本当に葬儀に
携わる仕事をしたことがあるのか
不思議でなりません。



akitsusousai

人気の記事

無料事前相談会実施中
無料事前相談会実施中 無料事前相談会実施中
24時間対応/葬儀/相談ー対応エリア・鞍手・宮若・直方・遠賀
ラインで相談する

▲ページTOPへ戻る